打ち合わせの中で、
全員が「それいいですね」とうなずいた瞬間、
ブランドは少し尖りが薄れ「丸く」なる。
整っているように見えて、
角が取れ、熱が薄まり、
どこにでもある存在となっていく。
ブランディングにおける
「全員一致」は、
必ずしも良いことではないかも。
むしろその瞬間こそ、
ブランドが「平均点」へと
沈みはじめるサインかもしれない。
多数派の正解を求めるほど、
ブランドは個性を失う。
「誰も傷つかない表現を選ぼう」
「流行に合わせよう」
「無難にまとめよう」
その積み重ねが、
いつの間にか「ブランドらしさ」を削っていく。
情報が溢れ、
AIが平均的な答えを量産する今、
「普通」や「わかりやすさ」だけでは、
誰の心にも残らない。
よくも悪くも
『異物感』を無くさない。
10人中9人がスルーしても、
1人が「この世界観が好き」と深く共鳴してくれる。
そんな「少数派の熱」こそが、
ブランドを生かし続ける力になる。
私たちが大切にしているのは、
みんなの共感ではなく、ひとつの信念。
「これが自分たちの表現だ」と、
誰かが本気で信じ抜く。
その想いが、ブランドをひとつの「生き物」に変えていく。
だからこそ、会議で全員がうなずいた瞬間にこそ問い直す。
「本当にこれで良いのか?」
「想いが薄まっていないか?」
ときに違和感は、
ブランドの新しい輪郭を描く予兆になる。
その違和感を恐れず、
むしろ歓迎する勇気。
そこにこそ、ブランドの「未来」があると私たちは思う。
ブランドは、みんなが納得したものからは生まれない。
誰かが心から信じたものだけが、他の誰かの心を動かす。
うなずき合いよりも、心の震え。
平均点よりも、信念の輪郭。
私たちはこれからも、
『想い』の純度を信じてモノ作りをしていきたい。